いってもいわなくてもよいような、取るに足らない小言をぶつぶつということのたとえ。古来、「南無阿弥陀仏」の六字の念仏も、ぶつぶつといった語呂合いで聞こえて、口やかましい不平や文句と受けとめられた。落語の「小言念仏」は、こうした光景を見事に写し取ったものといえる。同趣旨のことわざに「つぶ貝の念仏」がある。
【執筆者:勝崎裕彦】