ごき/互跪
インドの礼法とされ、左右の膝を交互に地につけて跪くこと。右膝を地に着け左膝を立てることを胡跪というが、長時間続けて疲れると左膝を地に着け右膝を立てて跪くことから互跪という。仏等に対し要請や悔過等を行う場合に用いられる(『釈門帰敬儀』下、正蔵四五・八六三下)。『釈氏要覧』には、「互跪、天竺の儀なり。謂く、左右の両膝互いに跪いて地に著く。釈子は皆右膝なり。若し胡跪というは音の訛ならん」(正蔵五四・二七八中)とある。さらに「尼女は体弱く、互跪要らず倒る。仏、長跪を聴す」と、尼女には長跪としたことが示される。
【資料】『蘭盆献供儀』(続蔵七四・一〇六九)
【参照項目】➡胡跪、長跪
【執筆者:大澤亮我】