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月照寺

提供: 新纂浄土宗大辞典

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げっしょうじ/月照寺

松江市外中原町。歓喜山。出雲教区№三六。触頭ふれがしら寺院であった。元、洞雲寺と称する禅寺が荒廃、寛文四年(一六六四)に松江松平家初代藩主松平直政の生母月照院の位牌を安置して、蒙光山月照寺と改称、信楽寺長誉流安を開祖とする浄土宗寺院となった。同六年、直政が死去すると遺命により廟所が設けられ、山号を歓喜山と改め、藩主歴代の菩提所となり、九代藩主までの廟があり、いずれも国指定の史跡になっている。また、初代直政と七代治郷(不昧)の廟門、絹本著色騎獅子文殊像(附・養法院寄進状)は県の文化財に指定されている。また、六代藩主宗衍むねのぶの廟所の寿蔵碑の土台の大亀が毎夜町中を徘徊したという伝説が小泉八雲『知られぬ日本の面影』「杵築のことども」に紹介されている。


【資料】『蓮門精舎旧詞』三〇


【参考】『松江市誌』(松江市、一九四一)


【執筆者:齊藤舜健】