がんそこう/元祖講
元祖、すなわち法然の恩徳をたたえる同志の集まり。御忌講ともいう。『円光大師御忌在家勧誘記』(南勢甘露園蔵版)に「爰に諸国の念仏者、報恩の為に大師の御忌講を結び、年々此れを行い給べかし」と、文化八年(一八一一)の法然六〇〇回忌に向けて御忌興隆と念仏教化のために推進され、全国に広められた。法然の命日である一月二五日や春秋の彼岸などに集まり、法要を行ったり、念仏を称えたり、法話などを聞いたりする。また元祖講が護寺会の役割を果たすこともある。現在は、浄土宗や西山浄土宗にこの講が存在している。
【執筆者:大澤亮我】