仏陀の悟った真理やその教えを思索し洞察すること。さまざまな想念を止め、心静かに存在の本性を照見すること。サンスクリット語の「見る」「思う」の動詞の語根√īkṣ、√paś、√lok、√cintなどの変化した語、ⓈparīkṣāⓈvipaśyanāⓈavalokitaⓈanucintなどが観と漢訳される。経論に観の目的や方法を説くものは極めて多い。四諦・十二因縁観をはじめ、空の世界を観ずる空観、浄土教では阿弥陀浄土を観ずる日想観から像想観、仏身観など十三観をはじめさまざまな観が説かれる。
【参照項目】➡観察、止観
【執筆者:大南龍昇】