信仰していたある特定の宗教・宗旨を捨てて、他の宗教・宗旨の信仰にあらためること。異なる宗教体系へと転じるケース(改宗教)と、同じ宗教体系内でも宗派を転じるケース(改宗派)との二種類がある。改宗を行うにあたり回心体験を伴うことが多い。また改宗の際に、母体教団による規則がある場合や、加入・脱退時において承認が必要な場合もある。人類史を顧みれば、権力者による思想統制で強制的に改宗させられること(強制改宗)もあった。回心が個人的なことがらであるのに対して、改宗は制度的な側面が強い。
【参考】小口偉一・堀一郎『宗教学辞典』(東京大学出版会、一九七三)
【執筆者:齋藤知明】