一巻。聖聡撰。『大原談義聞書鈔』の注釈書。『聞書鈔』を大意・釈名・解文に三分し、さらに解文を序分・正説・流通分に細分する。序分の勝易二義に『聞書鈔』と浄土宗の大意があるとし、正説では各問答を整理・解釈する。また流通分では『四十八巻伝』を多用して問答の縁起などを記す。ただし聖聡の師、聖冏の伝授の語がないことを根拠とする偽撰説もある。
【所収】浄全一四
【参考】戸松啓真「『大原談義聞書抄見聞』について」(大谷旭雄編『聖聡上人典籍研究』大本山増上寺、一九八九)
【参照項目】➡大原談義聞書鈔
【執筆者:齋藤蒙光】