五巻。懐音撰。宝永七年(一七一〇)作、翌八年村上平楽寺より開版。良忠『往生礼讃私記』を中心とした『往生礼讃』の註釈書。玄談部として一撰述所由から七放光顕瑞があり、続いて随文解釈ずいもんげしゃくがある。本書は諸家の註釈の煩雑な部分を削り、欠落部分を補い、さらに自らの解釈も加えており、『往生礼讃』の註釈としては懇切なものであり、また鎮西派の著書で一貫して専修念仏の論法で述作してあることは珍しい。
【所収】続浄六
【参照項目】➡往生礼讃
【執筆者:石上壽應】