一巻。勝陽房真源撰。成立年次不詳。『往生要集』にみえる譬喩・因縁の本説を集録したもので、「本文云…」として『往生要集』を引用し、「裏書云…」としてその本説を示す。『長西録』に列挙される『往生要集』末疏の嚆矢であり、良忠『往生要集義記』(『往生要集鈔』)の主要典拠の一つ。名古屋真福寺、金沢文庫に鎌倉期写本がある。
【参考】上杉智英「真源撰『往生要集裏書』について」(佛教大学総合研究所紀要別冊『浄土教典籍の研究』、二〇〇六)
【参照項目】➡往生要集
【執筆者:上杉智英】