一巻。向阿証賢述。一条派祖然空の弟子証賢がこの派に相伝された正義を述べたもの。浄土宗の安心起行により、法然・聖光・良忠・然空・証賢の五代にわたる相伝の義を記した短編。奥書によると、延慶二年(一三〇九)八月に著され、延元元年(一三三六)五月二四日、証賢七二歳のときに五代相伝の血脈をそえて弟子玄心に授けたことがわかる。
【所収】続浄九
【資料】『往生至要訣略解』
【執筆者:笠島崇信】