らくほうもんるい/楽邦文類
五巻。南宋・石芝宗暁(一一五一—一二一四)編纂。慶元六年(一二〇〇)成立。浄土教文献二八四文を蒐集、編纂したもの。浄土教の経典や論疏の他、東晋の廬山慧遠から南宋代にいたる学僧や文人の短篇などが数多く収録されている。宋代天台浄土教を知る上で極めて重要な文献である。また、法然門下によって盛んに用いられており、日本鎌倉期浄土教に大きな影響を与えている。
【所収】浄全六、正蔵四七
【参考】林五邦「『楽邦文類』解題」(『国訳一切経』諸宗部七、大東出版社、一九三六)、福島光哉『「楽邦文類」の研究』(東本願寺出版部、一九九九)
【参照項目】➡楽邦遺稿
【執筆者:吉水岳彦】