千葉満定他編。大正一三年(一九二四)に開宗七五〇年報恩の一端として浄土宗法式会より出版された。それまでの法要集は目安博士によって音の高低、旋律等を示していたのに対し、はじめて五線譜を用いて表記したのが最大の特徴である。当時の浄土宗法式会代表の千葉満定、堀井慶雅、津田徳成の三師が編纂に携わり、宮内庁(当時は宮内省)楽師の東儀俊龍が採譜した。日常勤行に用いる偈文、六時礼讃、引声、祖山流、縁山流の声明等を収録している。
【執筆者:坂上典翁】