法然を師とする門流のこと。法然の教説は聖光、信空、源智、親鸞、証空、幸西、長西、隆寛等多くの門弟によって受け継がれ、これらの門弟のそれぞれがさらに弟子へと伝えることで多くの門流が形成された。延宝六年(一六七八)書写と伝わる『吉水法流記』という系譜が伝わるなど、法然の教説の伝播がこの語で語られていた。浄土宗内では聖光、良忠へと次第する法流を指してこう呼ぶ例もある。
【参考】牧哲義「『吉水法流記』『法水分流記』の翻刻とその研究」(『東洋学研究』三〇、一九九三)
【参照項目】➡吉水鎮西相伝
【執筆者:郡嶋昭示】