本郷寛童講説、三衣専明編集。豊田愛山堂刊。①初編と②二編の二冊からなり、①は明治一七年(一八八四)四月刊、②は同一八年三月刊。初学者を対象とし、法然の法語を讃題として示した上で一席の法話を講説している。①は堀尾貫務の序で始まり、第一席から第四席まで収められ、②は第五席から第九席まで収められている。また①の凡例中に、本書が華頂新版の一巻の法語集を根拠としているという記述がある。
【執筆者:島恭裕】