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夢見来迎

提供: 新纂浄土宗大辞典

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むけんらいこう/夢見来迎

夢中において阿弥陀仏を見て来迎にあずかること。とくに下輩の者についていう。『無量寿経』下・下輩往生の段に「この人臨終に夢のごとくにかの仏を見たてまつりて、また往生を得」(聖典一・二五一/浄全一・二〇)とあることによる。この「夢見彼仏」について異訳による異説があり、『無量寿経』と『観経』の説示を併せて解釈して、夢中に阿弥陀仏を見て覚めて後、さらに仏の来迎を見るという説と、『無量寿如来会』に訳されるがごとく夢のように阿弥陀仏来迎を見るという説がある。浄土宗においては良忠が『決疑鈔』に解釈するように前者の説をとる。


【資料】良忠『決疑鈔』三(浄全七)、道光『無量寿経鈔』六(浄全一四)、聖冏『直牒』七(浄全七)


【参照項目】➡来迎


【執筆者:沼倉雄人】