マハヤナ学園
提供: 新纂浄土宗大辞典
マハヤナがくえん/マハヤナ学園
社会福祉法人。東京都板橋区前野町。大正八年(一九一九)一月一五日、大乗仏教の精神に基づいた社会事業を組織的・総合的に行うため長谷川良信が中心となって創設した組織。長谷川は「大乗仏教ノ精神ニ則リ諸種ノ社会改良事業ヲ行フ」(学園規則第三条)という目的のもと夜学部、相談部を置いてマハヤナ学園を創立し、後に児童俱楽部、商工俱楽部、調査部などを増設、翌年一月には学園園舎の落成・開園式を併せて一周年記念式を執り行った。その後、マハヤナ幼稚園、大乗女子学院、マハヤナ診療所など、施設拡充を行うとともに多領域に亘る事業を展開した。第二次世界大戦の戦火によって学園別館や長谷川の自宅が焼失。戦後、施設および事業を立て直すとともに昭和二二年(一九四七)一二月財団法人を取得、同二七年五月には社会福祉法人へ変更する。現在は、マハヤナ学園撫子園、マハヤナ第二保育園、北前野小学校学童クラブを中心に事業を展開している。
【参考】マハヤナ学園五十年史編纂委員会編『近代日本仏教社会事業の研究—長谷川良信とマハヤナ学園—』(長谷川仏教文化研究所、一九七〇)、マハヤナ学園六十五年史編集委員会編『社会福祉法人マハヤナ学園六十五年史』通史編・資料編(社会福祉法人マハヤナ学園、一九八四)
【執筆者:江島尚俊】