ほうどう/方等
方は「広く」、等は「等しい」の意味であり、Ⓢvaipulyaの訳で、毘仏略、毘富羅、為頭羅と音写する。広、方広、広大、無比とも訳す。一般には大乗あるいは大乗経典をさす。原始仏教経典の分類においては、基本的な型である九部経・十二部経の一つである。大乗仏教においては、「方等経」の略で、大乗経典の別名でもあることから、経典名に大方広、大方等と冠しているものがあるが、これは九部経・十二部経の一である方等と区別をするためである。天台の教判に説かれる方等時は、『般若経』『法華経』『涅槃経』以外の大乗経典が説かれた時期とされ、「浄土三部経」はここに属する。
【参照項目】➡五時教、五時八教
【執筆者:薊法明】