七世紀頃、生没年不明。新羅僧。玄一と憬興きょうごうは法位の説を引用しており、彼らよりは先輩と考えられる。法位は『無量寿経義疏』『観無量寿経義疏』を著したが、これらは散逸した。しかし『無量寿経義疏』は、『安養集』をはじめとする多数の文献に引用されており、これらの引用文に基づいて、大部分が復元された。復元本から法位の浄土思想は、浄影寺慧遠の説に依拠していることがうかがえる。
【参考】恵谷隆戒『浄土教の新研究』(山喜房仏書林、一九七六)
【執筆者:山中行雄】