佛教専門学校
提供: 新纂浄土宗大辞典
ぶっきょうせんもんがっこう/佛教専門学校
近代における浄土宗の高等教育機関で、佛教大学の前身校。明治三七年(一九〇四)五月、浄土宗専門学院が浄土宗教大学院専門科に改組され、同三八年には浄土宗大学分校と改称、同四〇年四月には宗教大学分校と改称された。同四月、専門科の年限を三年から二年に短縮、研究科と改称し東京に置く。専門科はこの年をもって閉鎖した。大正二年(一九一三)四月、各教区共立の教校を改め宗立中学校とし、宗教大学分校は宗教大学本校から分離して佛教専門学校と改称、独立の三ヶ年の宗教校となり、浄土宗教師を養成することとなった。同一五年五月文部大臣より高等試験令第八条により高等学校大学予科卒業生と同等以上の指定を受け、昭和六年(一九三一)三月一宗教育条例の更正に伴い本校学則を改正、同七年二月文部大臣の認可を受ける。大正一二年(一九二三)以後、志願者の増加により移転増築計画が進み、昭和七年(一九三二)二月宗務所の承認を得て現在の紫野の地を購入、同九年一二月移転増築が完成する。同年一一月附属図書館竣工。同二二年三月三一日、教育基本法および学校教育法が公布され、専門学校は廃止されることになり、同二六年三月を以て佛教専門学校は廃止となり、その伝統は新生の佛教大学へ継承された。
【資料】『佛教専門学校一覧』(佛教専門学校、一九三九)
【参考】『躍進する佛教大学』(佛教大学、一九八二)、『佛教大学史』(同、一九七二)、『佛教大学—伝統と現況—』(同、一九七二)、『佛教大学の理念と歴史』(佛教大学宗教教育センター、二〇一〇)
【執筆者:福𠩤隆善】