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半字教

提供: 新纂浄土宗大辞典

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はんじきょう/半字教

不完全な教え、未熟な教えのこと。完全な教えを意味する満字教の対で、半字教満字教を合わせて、半満教や半満二字などといわれる。仏の教えを半字・満字と分けることは、大乗の『涅槃経』に見られ、中国においては教判の一つの指針として用いられた。半字教が具体的に何を指すかは、経論によって若干異なり、例えば『北本涅槃経』では「半字は、謂く九部経」(正蔵一二・三九〇下~一上)といい、また論書によっては声聞蔵や小乗を半字教とすることもある。このように半字教が具体的に何かは一定しないが、未熟な至らぬ教えと解することは共通しているといえよう。


【執筆者:石田一裕】