肥後白川
提供: 新纂浄土宗大辞典
ひごしらかわ/肥後白川
聖光が四八日間の別時念仏を修し、『授手印』を撰述した往生院の近くに流れていたと伝わる川とその付近の地名。現在の熊本市大江町付近で、現在「旧往生院」が立っている辺りであると伝えられている。『授手印』の序には「肥州白川河の辺り、往生院の内において、二十有の衆徒を結び、四十八の日夜を限って、別時の浄業を修し、如法の念仏を勤む。この間において…手印を以て証と為して、筆記する所左のごとし」(聖典五・二二四)とあり、これによってこの地にて『授手印』が撰述されたと伝わっている。
【資料】『扶桑紀勝』五
【参考】藤堂俊章『聖光上人—その生涯と教え』(鎮西研究所、一九九二)
【参照項目】➡往生院二
【執筆者:郡嶋昭示】