『浄土聖賢録』続編一に採録される、起信という人物が作成した歌。起信は中国・富春の人で、嘉慶一七年(一八一二)に三七歳で念仏して亡くなった。「念仏好 念仏好」という書き出しで始まる五七句の漢詩で、起信が念仏信者となり、杭閉関の古梅庵で日課念仏十万遍を勤めたときに歌ったもの。世の無常を説き、苦楽は夢の如きであり、心奪われずに勤めて念仏すべきことを歌い上げている。
【所収】浄全一八
【参照項目】➡浄土聖賢録
【執筆者:伊藤真宏】