一三世紀頃、生没年不明。幸西の弟子で、善導の著書を開版した明信と兄弟弟子で、明信は住西房、入真は住北房と称されることから、住房も近くであったと考えられる。明信の善導信仰の篤さは、善導の著書等の開版に示されるが、同門の入真もその作業に取り組んだ。貞永元年版『般舟讃』の刊記には、開版途中で明信が亡くなると、入真がその遺志を継ぎ、一周忌に開版したとある。
【参考】藤原猶雪『日本仏教史研究』(大東出版社、一九三八)、藤堂祐範『浄土教版の研究』(山喜房仏書林、一九七六)、伊藤唯眞『浄土宗史の研究』(法蔵館、一九九六)
【参照項目】➡明信
【執筆者:平間理俊】