一巻。法洲ほうじゅう撰、法道編、大慧刊。弘化三年(一八四六)刊。聖光が国師号を賜った際の勅旨について法洲が講説したもので、聖光の伝記を中心とした講説を行い、「大紹正宗だいじょうしょうじゅう」を一字ずつ解説している。法洲が筆を取って記したものが写本で伝わっていたが、これを法道が書き下し、筑後善導寺五三世大慧が後跋を付して刊行した。ほぼ全編にわたりルビが施してあり、国師号にも「ダイゼウシャウジウコクシ」と読み方が伝えられている。『大日比三師講説集』中に所収の「正宗国師徽号勅書講説」とほぼ同じものであるが、多少の字句の出入りがある。
【執筆者:郡嶋昭示】