腰にまとうもの。涅槃僧とも内衣ともいう。Ⓢnivāsanaの音写で、裙くんと翻訳される。大雲の『啓蒙随録』初篇二に「裙と翻ほんす。又内衣と云う。祇支の下、腰より下に着る物なり。これまた祇支と共に上古の法服にて知る人少なり、十八物図を見るべし」(『明治仏教思想資料集成』二・二四四)とある。この泥洹僧は南都各宗や天台宗や真言宗などで用いられているが、浄土宗では用いていない。現在用いている直綴じきとつは褊衫へんざんと裙とを縫い合わせたものである。
【参照項目】➡褊衫・裙
【執筆者:大澤亮我】