一巻。定月撰。享保一三年(一七二八)成立。天心『天台戒体訣』への反論であり、智顗ちぎの戒体論を論じる。『摩訶止観』の心を戒体とする説と、『菩薩戒義疏』の色を戒体とする説は、心は鏡であり色は鏡に映る像のように両者相まって成立し、二説は矛盾しないことを論じる。次に『戒体訣』を引用して、天心が『菩薩戒義疏』を正義とすることを論破する。
【所収】続浄一二、仏全七二
【参照項目】➡定月
【執筆者:西村玲】