養鸕うがい徹定著、南豊日田隠衲光阿編。明治二一年(一八八八)成立。福田行誡の『伝語』に対する反駁書の一つ。養鸕徹定『伝語疑問』を光阿が編集し出版したもの。構成は光阿の小叙、亀毛道人の贅言、本文、光阿の跋があり、徹定の正夢弁を附す。光阿の跋は徹定『伝語疑問』の伝語疑問引を転用したもの。かつて法脈論が東京で大議論となった際は道感二師まで用いるとしたのに、『伝語』では『往生記』まで不用とするのが矛盾していると主張する。
【所収】『平成新修福田行誡上人全集』五(USS出版、二〇一一)
【参照項目】➡養鸕徹定、伝語
【執筆者:石川達也】