たいちゅうじ/袋中寺
那覇市小禄。奥武山寧王院。三州教区№五一。昭和一二年(一九三七)、京都の檀王法林寺の住職・信ヶ原良哉の開創。袋中は江戸時代初期、琉球の地で尚寧王や儀間真常をはじめ念仏の教えを広めた僧で、袋中寺は袋中を顕彰し、その志を継ぐべく開創された。信ヶ原が沖縄の地に袋中寺建立を志したのは、住職を務めた檀王法林寺が、袋中の再興した寺院という縁からである。第二次世界大戦での沖縄戦において袋中寺は灰燼に帰するが、同四七年の本土復帰を機に浄土宗の沖縄開教が計画され、同五〇年小禄の地に袋中寺が再建、初代開教使として遠藤修雄が着任した。
【参照項目】➡袋中
【執筆者:名和清隆】