二巻。性心撰。性心の他の著作と併せて「水沼見聞」ともいう。奥書から永仁元年(一二九三)頃までには執筆されたとみられる。藤田派の祖である性心が良忠『疑問抄』について注釈を施したもの。その注釈態度は一々の文・語句に対して解釈したものではなく、『疑問抄』の文相に表れていない点について言及している。
【所収】浄全一〇
【参照項目】➡決答授手印疑問抄
【執筆者:沼倉雄人】