一巻。作者不詳。成立年時不詳。『浄全』所収本には、書写した原本に文明六年(一四七四)、了暁が弟子の勢誉に授け、勢誉が弟子の慶誉に伝授したとの奥付があるため、恐らくは了暁の撰述で、一五世紀中頃の成立と考えられる。聖光の『西宗要』の注釈書で、『西宗要』伝承のうえでの口決が記されており、秘書とされていた。大正大学に天保一五年(一八四四)写本があり、『浄全』所収本と多少の異同がある。
【所収】浄全一〇
【参考】恵谷隆戒「宗義顕彰・鎮西、記主著作解題」(浄全一〇)
【執筆者:郡嶋昭示】