1唯一絶対なる真実の意。一実諦、一実真如ともいい、唯一実相のこと。諸法はみなことごとく実相であり、そのほかに何もないことから一実といい、それがありのままの真実のすがたであるということ。2一実乗の略。すべての衆生を同じ教えによって平等にさとりの境地に導くとする一乗の教えを指し、唯一絶対の教えであるから一実乗という。3浄土教においては、阿弥陀仏の本願を一実とする。
【資料】『翼賛』四(浄全一六)、『法苑義林章』(正蔵四五)、『法華経』一(正蔵九)、『教行信証』行巻二(正蔵八三)
【参照項目】➡真如、実相、一乗
【執筆者:内田智康】