一巻。『円頓戒誘蒙』ともいう。観徹撰。享保一八年(一七三三)刊。浄土宗における円頓戒の要義について示したもの。本書は撰号から水戸在住(一七二〇—一七二六)のときの撰述であり、また真言宗の学僧、慧光の序によれば享保一一年(一七二六)の成立。内容は持戒の意義や浄土宗の伝統列祖の持戒や勧戒、また三聚浄戒、戒体、事理の二戒等について三〇の項目を挙げて解説する。本書は特に初学者の指南書として撰述された。
【所収】続浄一二(享保一八年刊本)、仏全七二
【執筆者:髙津晴生】