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提供: 新纂浄土宗大辞典

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こよみ/暦

日月星の運行で一年の四季や日々を数え読むもの。日読かよみあるいは細続こよみが語源といわれている。暦は洋の東西を問わず生活に不可欠のもので、英語ではカレンダーといい、中国では古くは歴の字を用いた。日本には推古朝の一〇年(六〇二)に百済僧観勒かんろくが暦本や天文地理書など暦法を伝えたが、暦は常に改良されてきた。日本では推古朝から中国の元嘉暦などを経て貞観暦があり、その後、渋川春海(一六三九—一七一五)による貞享暦、そして宝暦暦・寛政暦・天保暦などと変化した。中国では三統暦や景初暦・元嘉暦・儀鳳暦・大衍暦・五紀暦や貞観暦の基となった宣明暦などが有名。暦は月と日の運行によるが、前者は太陰暦で後者は太陽暦である。純粋な太陰暦はイスラム暦で、他の陰暦と呼ばれるものは太陽の運行を加味した太陰太陽暦とされている。日本では明治五年(一八七二)一二月三日から天保暦を廃してグレゴリオ暦(太陽暦)を用い、この日を明治六年一月一日とした。


【執筆者:宮澤正順】