五つの根。信根・精進(勤)根・念根・定根・慧根の総称。三十七菩提分法の一つ。Ⓢpañcendriyāṇi。眼耳鼻舌身の五根と区別するために、「信等の五根」ということもある。これら五つは根となって、よく善法を生じさせるから、五根と呼ばれる。『阿弥陀経』の「五根・五力・七菩提分・八聖道分」とあるうちの五根はこのこと。なお五根の内容は五力と同様であり、勝れた信・精進(勤)・念・定・慧を五力といい、劣ったものを五根と呼ぶ。
【資料】『大毘婆沙論』一四一
【参照項目】➡五力、菩提分法
【執筆者:石田一裕】
⇨根(こん)、六根(ろっこん)・六境(ろっきょう)・六識(ろくしき)