—寛永二一年(一六四四)一一月二日。湛蓮社忍誉。金戒光明寺二九世。生年生地は不明。存応のもとで宗義を学び、その後、江戸天徳寺(東京都港区虎ノ門)の一三世の住職に就任。寛永一二年(一六三五)一一月に、金戒光明寺に進董し、二九世の法灯を受け継いだ。黒谷在任中、智光庵、光安軒、福寿院、自現庵、宝樹軒、欣浄庵、源崇院、玉照院、光中庵などの塔頭たっちゅうや宝蔵を新たに建立し、山内の環境整備の強化に努めた。同二一年、江戸に赴いた際、その帰洛中に遷化。
【資料】『黒谷誌要』(浄全二〇)、『蓮門精舎旧詞』一九(続浄一八)
【執筆者:井野周隆】