『梵網経』に説かれる四十八軽戒しじゅうはっきょうかいのうちの第二戒で、酒を飲むことを禁止するもの。『梵網経』では、酒を飲むと酒による過失が様々に起きることから、仏の弟子たる者が自ら飲むこと、また他人に対して酒を勧めることを禁止しており、この戒に違反した場合は軽垢罪きょうくざいに当たる。同じく酒に関わる戒としては十重禁戒じゅうじゅうきんかいの第五に酤酒戒こしゅかいもある。また、五戒のひとつとして酒を飲むことを戒めるもの。
【参考】恵谷隆戒『改訂円頓戒概論』(大東出版社、一九七八)
【参照項目】➡四十八軽戒、十重禁戒、五戒、軽垢罪
【執筆者:山極伸之】