二巻。無絃撰。『大原談義聞書鈔』を訓詁的に解釈した注釈書。江戸初期の撰述。『聞書鈔』は序分に法然の説法、正宗分に一二の問答、縁起に大原問答の経緯が記録されているが、正宗分の内容が序分を踏まえていないことや、問答の後に法然の説法が行われたと縁起に記されていることに注目し、著者独自の見解として、序分の説法は正宗分の前ではなく後に行われたと主張している。
【所収】浄全一四
【参照項目】➡大原談義聞書鈔
【執筆者:齋藤蒙光】