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大胡小四郎隆義

提供: 新纂浄土宗大辞典

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おおごのこしろうたかよし/大胡小四郎隆義

一二世紀末頃、生没年不明。上野国大胡(前橋市)の住人。『四十八巻伝』によれば、小四郎隆義は御家人で在京中に法然面授の弟子となり、帰国の後、三心以下の疑問について法然から直接消息を賜ったという。しかし、その子の実秀が、源頼朝が挙兵したとされる治承四年(一一八〇)以来、すでに御家人として活躍しているため(『義経記』『平家物語』)、その父の「御家人隆義」はありえない。また隆義は『四十八巻伝』以外の諸伝記には存在せず、系図は近世末期に作られた『系図纂要』のみに見られるため、隆義の存在には疑問が残る。


【資料】『四十八巻伝』二五(聖典六)、『義経記』、『平家物語』、『系図纂要』


【参考】小此木輝之『中世寺院と関東武士』(青史出版、二〇〇二)


【執筆者:小此木輝之】