一巻。貞極撰。法然の『一紙小消息』を八項目に分け解釈を試みた書。すなわち、①所被の機を標す、②往生の疑を釈す、③身土の精を選ぶ、④去行の勝を顕す、⑤求道の難を挙ぐ、⑥機行の信を示す、⑦三仏の加を悦ぶ、⑧報恩の信を結ぶ、とし、②③⑤では、さらに細分している。『一紙小消息』の要を得た注釈書である。なお、角田俊徹は『四休菴貞極全集』において、本書は貞極作ではないとの説を挙げている。
【所収】浄全九
【参照項目】➡一紙小消息
【執筆者:瀧沢行彦】