量り知れない寿命、また仏の名称。Ⓢamitāyusなどの訳語。善導は阿弥陀仏をインドの発音といい、訳すと無量寿覚になるという。寿命の無量を説くことは原始経典から確認でき、また大乗経典においても、例えば『法華経』に仏の「寿命無量」(正蔵九・四二下)が説かれている。また『俱舎論』では「劫初の時においては、人寿無量にして百千等の数、計算すること能わず」(正蔵二九・六一中)といわれ、世界の始まりにおいては、人間の寿命が無量であることを示す。
【資料】『観経疏』玄義分
【参照項目】➡寿命無量、無量寿仏
【執筆者:石田一裕】