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無礙智

提供: 新纂浄土宗大辞典

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むげち/無礙智

何物にも妨げられることのない智慧。Ⓢasaṅga-jñāna。とらわれることなく一切を知る智慧。仏の智慧のこと。『無量寿経』下に、彼の仏国に生ずる菩薩などは、「仏眼具足して、法性を覚了す。無礙智をもって、人の為に演説す」(聖典一・二五八/浄全一・二三)と説かれている。また、『観経疏定善義には、「衆生、念を起して諸仏を見たてまつらんと願ずれば、仏、すなわち無礙智を以て知りたまうに由って、すなわち能くかの想心の中に入って現じたまう」(聖典二・二六八/浄全二・四七上)とあり、衆生が仏を見たてまつろうと願えば、仏は無礙智をもってこれを知ると示されている。


【執筆者:瀧沢行彦】