独湛筆の御影
提供: 新纂浄土宗大辞典
2018年3月30日 (金) 06:30時点における192.168.11.48 (トーク)による版
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どくたんひつのみえい/独湛筆の御影
岩座に草を敷いて端座し念珠を繰る法然を描いた御影。金戒光明寺蔵。独湛は中国福建省の人で、承応三年(一六五四)隠元について来日し、天和二年(一六八二)に黄檗四世の席を継いだ。彼は中国禅宗の禅浄双修の立場から次第に浄土宗に近づき、特に「当麻曼陀羅」を拝して感激し、以後、性愚・義山・忍澂らの浄土宗の僧と親交を深め、善導・法然に傾倒していった。伝記によれば、日々に『阿弥陀経』を読むこと四八遍、仏を礼すること三〇〇礼から五〇〇礼、常に名号を持してやまず「念仏独湛」と称された。彼はまた書画にも秀で「二祖対面図」も描いている。
【参考】田中実マルコス『黄檗禅と浄土教—万福寺第四祖独湛の思想と行動』(法蔵館、二〇一四)【図版】巻末付録
【参照項目】➡法然上人御影
【執筆者:成田俊治】