法然が五八歳の頃(文治六年〔一一九〇〕)、俊乗房重源の要請によって、大仏殿炎上後の再建半ばの東大寺において行った「浄土三部経」の講義のこと。『漢語灯録』に所収される『無量寿経釈』『観無量寿経釈』『阿弥陀経釈』はこの時の講義録とされ、東大寺講説「三部経釈」として、法然の「浄土三部経」の講義の中でも質・量ともに重要な文献。なお、時期について『四十八巻伝』三〇には建久二年(一一九一)の頃とある(聖典六・四七八)。
【参照項目】➡三部経釈、無量寿経釈、観無量寿経釈、阿弥陀経釈
【執筆者:兼岩和広】