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緇白往生伝

提供: 新纂浄土宗大辞典

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しはくおうじょうでん/緇白往生伝

三巻。「しびゃくおうじょうでん」ともいう。了智撰。了智は元禄元年(一六八八)一二月に洛陽壬生みぶ安養庵で自序を記し、本書を同二年に刊行している。序文によれば鎌倉以降、往生伝が編纂されていないことを嘆き、了智が実際に都鄙とひを尋ね道俗を問わず取材してまとめたものが本書である。上中下の三巻から構成され、上巻に一四名、中巻に三五名、下巻に三五名、合計八四名の往生人が僧、尼、信士信女の順で取り上げられている。『続浄』には河南四郎右衛門によって上梓された元禄二年版を底本として収められている。


【所収】続浄一七、仏全一〇七、笠原一男編『近世往生伝集成』一(山川出版社、一九七八)


【参考】小栗純子「『緇白往生伝』について」(『近世往生伝集成』一、山川出版社、一九七八)


【執筆者:石川達也】