『梵網経』に説かれる四十八軽戒しじゅうはっきょうかいのうちの第一九戒。いわゆる二枚舌をいましめる戒。同経によれば、悪心を用いればこそ、戒を持たもっている比丘びくが香炉を手にし菩薩行を行じているのを見ては、その者たちを反目させたり、賢人に対して犯してもいない悪事を犯したといつわりを言い触らしたりと、どのような悪でも造るとし、ことさらにそうするならば軽垢罪きょうくざいに当たるとしてこれを制する。
【参考】石田瑞麿『仏典講座一四 梵網経』(大蔵出版、一九七一)
【参照項目】➡四十八軽戒、軽垢罪
【執筆者:袖山榮輝】