「寺院」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:26時点における最新版
じいん/寺院
仏教の出家者が居住し道場として運営するための施設。浄土宗では住職が宗教団体設立の上、責任役員・総代・法類・寺族の四種登録を行うことで設立を承認する。宗教法人法では一定の条件を満たせば単位法人として法人格を取得でき、包括法人との包括関係を設定できる。寺は本来、漢代に外国使節を宿泊させる施設を指し、そこに西域から渡来した仏教僧をとどめたことに由来するという。院は塀で囲まれた建造物の意。ある寺院に付属する堂宇を別に院と呼ぶ場合もある。日本では六世紀から法興寺(現・飛鳥寺)をはじめ多くの寺院が建立された。有力な庇護者や檀越の不在、宗教離れといわれる傾向など社会情勢の変化により、現代ではその存続を危惧する見方もある。一方で開かれた寺院を標榜し、現代の分断された個人を結びつける場として寺院の新しい意義を模索する運動も見られる。
【参考】矢吹輝夫『宗教法制序説』(浄土宗、一九八六)、友松円諦『仏教の未来をひらく—社会と向き合う仏教とは』(鈴木出版、二〇〇二)
【執筆者:小澤憲雄】