法要儀式を執行するに当たり、その法要の式次第、役配、衣体を紙に差し定めたもの。式次第のみを「差定」と俗称することもある。差定とは指名し定めるの意。転じて、法要の式次第を定め、諸役の役配を法臘ほうろうの年数、法式声明の堪能などを考慮して定めることをいい、その差し定めたものをさすようになった。知恩院の御忌大会などでは、役配などを別紙に記し、式次第に偈文・諷誦文を記載した経本を『御忌大会差定』と題している。
【執筆者:當間浩昭】