「繫」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:23時点における最新版
け/繫
結び付けられること。また煩悩の異称。ⓈāptaⓈavacaraⓈyogaなどの訳語として用いられる。『俱舎論』には「繫とは、謂はく繫属即ち縛せらるるの義なり」(正蔵二九・七中)とあり、繫とは縛られることであるとする。またアビダルマではダルマを三界と結びつけて考察するが、その場合、欲界に結び付けられるダルマを欲界繫、色界・無色界に結び付けられるものをそれぞれ色界繫・無色界繫といい、この場合、繫は所属するといった意味である。また、衆生を苦しみに結び付けるものという意味で煩悩の異称としても用いられる。
【参照項目】➡煩悩
【執筆者:石田一裕】