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「六文銭」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:35時点における最新版

ろくもんせん/六文銭

死装束頭陀袋に入れる六枚の一文銭。『真俗仏事編』に「これはもともと、漢土(中国)の俗法に習ったもので、漢では昏寓銭と名付ける。亡者の路用に備える意味で、吾が国では俗に六道銭と呼ぶ(趣意)」(四・七ウ)とあるように、俗に六地蔵への賽銭、あるいは三途の川の渡し賃などと信じられて、六道銭とも呼ばれる。民俗学的には、死者の胸元に置く守り刀同様、金属の呪力による鎮魂、あるいは魔よけのための葬具と説明されている。現在では、六文銭を印刷した紙を葬儀社が用意して、棺に入れることが多い。


【資料】子登『真俗仏事編』


【参考】五来重『葬と供養』(東方出版、一九九二)


【参照項目】➡葬送儀礼


【執筆者:熊井康雄】