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「報土」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:32時点における最新版

ほうど/報土

報身仏の住む仏土のこと。受用土じゅゆうどともいう。仏の因位いんに願行に酬いて現れた仏土。阿弥陀仏極楽浄土がこれに当たる。善導以外の諸師は、報土は仏のみ、あるいは初地以上といった高位の菩薩のみが感得できる世界であるとして、凡夫報土往生は認めなかった。しかし善導は『観経疏』玄義分において「問うて曰く、かの仏および土、すでに報なりと言わば、報法は高妙にして、小聖すらのぼり難し。垢障の凡夫云何が入ることを得ん。答えて曰く、もし衆生の垢障を論ぜば、実に欣趣ごんしゅし難し。正しく仏願に託して、以て強縁ごうえんるに由って、五乗をしてひとしく入らしむることを致す」(聖典二・一八五~六/浄全二・一二上)として、極楽報土、仏のさとりの世界であり、仏や高位の菩薩以外のいかなる衆生も達することは難しいが、阿弥陀仏本願力によって往生できることを説いている。


【参照項目】➡受用土仏土論報身報土往生凡入報土


【執筆者:曽和義宏】